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ペダゴジーの社会学

バーンスティン理論とその射程

著者 久冨善之
小澤浩明
山田哲也
松田洋介
ジャンル 教育学
社会学
出版年月日 2013/06/10
ISBN 9784762023781
判型・ページ数 A5・272ページ
定価 本体2,800円+税
在庫 品切れ・重版未定

<ペダゴジー=教育>の社会学で現代教育を問い直す。
〈教育〉は、いかにつくられ、いかなる構造をもち、現代社会においていかなる存在になっているのか。
 気鋭の教育社会学者たちが、バジル・バーンスティンの「ペダゴジー論」の理論的探究、その援用、教育実証研究に挑む。
 学校空間を超えて浸透していく〈教育〉という営みを対象化し、分析することを通して、現代社会の性格を逆照射していく試み。
日本の教育の行き詰まりの現状と、その克服への希望を照らし出す、〈教育(ペダゴジック)〉理論とは。

まえがき―ペダゴジーの社会学を深め生かす 
第Ⅰ部 ペダゴジー論の理論的諸相
―その可能性の探求―

第1章 バーンスティンにおけるペダゴジーの一般理論
  ――ペダゴジーとは何か,ペダゴジーにおいて伝達/獲得はいかに実現するか 〔長谷川 裕〕
 1 問題設定と構成  
 2 ペダゴジー,ペダゴジック・コード,ペダゴジック装置  
 3 ペダゴジーの核心をめぐって  
 4 いかにして伝達したことが獲得されるのか  
 5 まとめと課題  

第2章 再生産とペダゴジー
   ――B.バーンスティンとP.ブルデューとの対話  〔小澤 浩明〕
 1 問題設定  
 2 バーンスティンによる文化的再生産論批判  
 3 バーンスティンのコード獲得理論の検討  
 4 「再生産とペダゴジー」理論の確立へ向けて  
 5 結論  

第3章 理論化作業におけるペダゴジック・コード論
   ――コード論を適用した実証研究の検討から   〔五十嵐 素子〕
 1 はじめに―コード論の適用上の課題と概念モデルの困難  
 2 検討の視点―コード論の概念モデルとその適用上の課題  
 3 伝達の様態の産出の研究例―Pedro(1981)の理論化作業  
 4 獲得者の意識形成の研究例―Morais et al.(1992)の理論化作業  
 5 おわりに―理論化作業から生じるコード論の2つの困難  

第4章 ペダゴジー理論におけるコンペタンス・モデルの展開 
〔前田 晶子〕
 1 はじめに―バーンスティンのアプローチを辿る  
 2 近代教育の「暗黙さ」への着眼  
 3 コンペタンス・モデルの盛衰  
 4 「治療」概念の検討  
 5 おわりに  

第Ⅱ部 現代における〈教育と社会〉の連関構造を捉える
―ペダゴジー論の視角から―

第5章 職業文化をつくる教育
   ―バーンスティン理論から職業教育の可能性を考える 
〔松田 洋介〕
 1 問題設定  
 2 教育の相対的自律性と職業教育  
 3 〈教育〉言説の理論と職業教育  
 4 職業教育主義の興隆と教育の市場化  
 5 現代社会のアイデンティティと職業教育  

第6章 生徒の受け取る学校知識
   ―ペダゴジーの様態の変動景気との関連から  〔水野 進〕
 1 はじめに  
 2 A先生のペダゴジー様態の変動過程―伝達方法の変化という視点から 
 3 生徒のものの捉え方の特徴  
 4 生徒にとってのわかりやすい授業の要件  
 5 「わかりやすい授業」がペダゴジーの様態の変動にもたらしたもの  
 6 おわりに  

第7章 〈強者/弱者〉を超えるペダゴジーの社会学
   ―市場によるアイデンティティの分断からその共同的・創造的結合へ 
〔本田 伊克〕
 1 序―「弱者」を創出する社会のなかで  
 2 〈有用性/交換可能性〉原理に基づくアイデンティティ構築過程の分断
 3 有能と無能の分断線の破棄と新たな認識・実践世界の〈教育〉的展望 
 4 新しい共同性の社会学的条件―アイデンティティと「階級・階層」? 

第8章 思想の論理とその伝達‐獲得の論理
   ―伊波普猷による「方言講演」の再構築    〔仲嶺 政光〕
 1 方言講演は何を伝達したのか 
 2 〈教育〉言説としての方言講演  
 3 伊波の言説と懐古伝  
 4 聴衆との懸隔  
 5 方言講演の受け止め方  
 6 RDの二重性  
 7 2つの伝達内容  

第Ⅲ部 ペダゴジー的関係の多様性を探る?象徴統制論の拡張をめざして

第9章 心の問題から進路問題へ
  ―「不登校」現象をめぐる再文脈化領域の変容    〔山田 哲也〕
 1 問題の所在  
 2 ORFに生じた変化―1990年代・2000年代の不登校支援策の比較から  
 3 再文脈化領域相互の影響関係―PRFに生じた変化を探る  
 4 ペダゴジーの転換と〈教育〉的アイデンティティ  

第10章 自傷行為を利用するコミュニケーション様式についての一考察
  ―親子間で行われるペダゴジック・コミュニケーションの影響に注目して
〔戸高七菜〕
 1 問題関心  
 2 理論枠組―ペダゴジック実践の二類型  
 3 Aさんの家庭における統制とその背景  
 4 Aさんのコミュニケーション様式の特徴  
 5 Aさんのコミュニケーション様式と家庭でのペダゴジック実践  
 6 まとめ  

第11章 「安心」を伝える
  ―「居場所」における支援の〈教育〉  〔佐川 佳之〕
 1 はじめに 
 2 「居場所」における不登校支援の〈教育〉コード  
 3 「安心」を伝える実践の変化と再文脈化 
 4 結語―「居場所」におけるアイデンティティのゆくえ  

第12章 越境した子どものアイデンティティの「切断」的状況と再構築
  ―「Q&A」実践のペダゴジー論による解読      〔田仲 正江〕
 1 はじめに  
 2 バーンスティンのペダゴジー論―ID/RDについて  
 3 越境による日常とアイデンティティの切断的状況  
 4 「Q&A」実践の実際と相互行為による承認  
 5 「Q&A」実践の解読  
 6 まとめと今後の課題  

〈特論〉バーンスティン・ペダゴジー論の性格とその射程 〔久冨 善之〕
 1 一見「二分法」がもつ,意味づけの異なる3形式  
 2 理論定式・概念規定の水平線(――)の含意と働き  
 3 バーンスティンのペダゴジー論の射程
―制度的ペダゴジー,分割的ペダゴジー,非ペダゴジーのコミュニケーション

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