変容する社会と社会学

家族・ライフコース・地域社会

著者 岩上 真珠 編著
池岡 義孝 編著
大久保孝治 編著
ジャンル 社会学
出版年月日 2017/02/20
ISBN 9784762027062
判型・ページ数 A5・336ページ
定価 本体3,500円+税
在庫 在庫あり

日本の社会学は1970年代、東大出版の第Ⅱ期社会学講座も刊行されて繁栄期を迎え、各大学の大学院も多くの院生を抱えて活況を呈していた。

本書は、そのような1970年代に大学院教育をスタートさせた早稲田大学文学部の正岡寛司研究室出身の有志10名が、正岡とともに世に問うものである。執筆者は、正岡研究室で社会学理論と方法論、農村社会学と親族研究、家族社会学、ライフコース研究の指導を受けた学会の中軸となる研究者である。

各人が、変容する社会に対してそれぞれのテーマと理論、方法で切り込み、2015年度の日本社会学会大会のシンポジウム「戦争をめぐる社会学の可能性」で報告した正岡の特別コメント「わたしの戦争体験」も掲載されている。

本書には、一つの時代を共有した社会学研究室の世代継承が示されている。この時代を知る者にも、また現代の若い社会学徒にもぜひ読んでもらいたい。

<執筆者>

正岡寛司、岩上真珠、大久保孝治、白井千晶、西阪仰、安藤由美、嶋﨑尚子、西野理子、澤口恵一、佐藤友光子、池岡義孝

序 わたしの戦争体験―ピカドンが襲いかかった日

Ⅰ部 家族・感情

第一章 未婚成人子の親子関係―ライフコースと家族の変容
一 問題の所在
二 成人移行期への注目
三 中期親子関係論の登場
四 日本における未婚成人子の親子関係―府中・松本調査より
五 結論

第二章 現代日本における「幸福の物語」のゆくえ
一 問題の所在
二 近代社会と「成功の物語」
三 「成功の物語」の機能不全
四 「幸福の物語」の台頭
五 「幸福の物語」の機能不全
六 「幸福の物語」の変容
七 結論

第三章 昭和初期と現代における養育困難な妊娠と養子縁組――籍から愛へ
一 問題の所在
二 現代社会における養育困難な妊娠―「生母」の語り
三 昭和前期における養育困難な妊娠―産婆の語り
四 結 論

第四章 知識と心配の道徳性――内部被ばく検査の結果報告を語ること/聞くこと
一 問題の所在
二 知識の道徳性
三 心配の道徳性
四 説明の終局としての検査結果
五 知識問題と感情問題の拮抗
六 結論

Ⅱ部 ライフコース

第五章 戦争研究へのライフコース分析の可能性
――沖縄戦サバイバーの家族との死別出来事を中心に
一 問題の所在
二 ライフコース分析
三 沖縄戦での家族との死別出来事経験
四 家族との死別の家族キャリア出来事経験への影響
五 質的データからみた死別出来事とライフコース
六 結論

第六章 炭鉱閉山と労働者・家族のライフコース――産業時間による説明の試み
一 問題の所在
二 炭鉱労働者の特性と移動性
三 炭鉱閉山と離職者の再就職
四 産業収束過程と再就職受け皿の構造:横断的説明と縦断的説明
五 結論

第七章 働くことの意味を探して――パネル分析からみる三〇代への移行過程
一 問題の所在
二 若者の就労環境の変化
三 働くことの価値意識
四 働くことの価値意識を変えるものをとらえる
五 性別、卒業時の環境、そして職場状況の影響
六 イベント、時間、ライフコースの影響
七 結論

第八章 なぜ日本人シェフはフランスで開業ができたのか?
――ガストロノミーの組織フィールドにおけるキャリアの生成
一 問題の所在―組織フィールドと職業集団
二 ガストロノミーをめぐる組織フィールドの生成
三 信頼の形成と海外就労の制度化
四 移民労働者の抑制と同業者集団の適応
五 上昇移動を生む構造とエージェンシー
六 時代と参入タイミングの効果
七 結論―組織フィールドにおけるライフコースの生成史研究の可能性

Ⅲ部 地域社会

第九章 中山間の地域再生と区長制――高知県高岡郡梼原町を事例として
一 問題の所在
二 梼原町の概要と現況
三 梼原町の住民性と地域文化
四 伝統的自治システムとしての区長制について
五 結論

第一〇章 喜多野清一の農村社会学への道程――初期研究の背景とその展開過程
一 問題の所在
二 初期研究の範囲
三 初期研究以前
四 研究業績にあらわれた初期研究
五 村に入るための準備
六 結論

補論 社会学再考――からだ・こころ・つながりの人間科学を目指して
 一 はじめに
 二 生ける身体と感情の重要性
 三 社会学の誤謬
 四 からだ・こころ・つながりの連投と重層状態
 五 暫定的なむすび――次稿につなげるために

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